眠たそうな目つきを治したい、まぶたが重い。そんな目元の悩み「眼瞼下垂」の手術について

SNSでシェアしよう!

眼瞼下垂とは眼瞼が下に垂れていて眼球(黒目)の上部が被さってしまって視野が狭くなっている状態をいいます。眼瞼下垂の治療により、目元の印象だけでなく、おでこにしわが出来にくくなったり、肩こりが改善され身体がリラックスした状態になるなどの全身への良い影響もあるのです。

眼瞼下垂とはどのような状態?

1)上眼瞼の皮膚自体がたるみ、黒目に被さっているタイプ
加齢現象による皮膚の余りですので、余剰の皮膚切除が必要です。主に中高年が対象となります。

2)筋肉が弱っているタイプ
瞼を持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋といいます)の筋力が弱いために、上眼瞼が開きにくく、黒目に被さっています。1)生まれつき筋力が殆ど無い方と2)加齢現象により筋力が弱っている方がいます。

3)筋肉と瞼の連結がゆるんだタイプ
筋力は殆ど正常ですが、眼瞼挙筋と瞼を連結する挙筋腱膜がダメージを受けてゆるみ眼瞼挙筋の力が瞼に伝わらず、上眼瞼が開きにくくなっている状態です。腱膜は‘腱‘ですので、例えていうなら眼瞼挙筋のアキレス腱断裂と考えればよいと思います。花粉症、コンタクトレンズ装着、アトピー性皮膚炎などで瞼をこすったり、痛めることが多いのが原因とされています。

眼瞼下垂の治療について

●黒目に被さっているタイプの方は余剰皮膚の切除が必要⇒眉毛下切開または全切開法となります。
残念ながら、眼瞼挙筋はボディビルのように鍛えることはできません。

●筋肉が弱っている(生まれつき筋力が殆ど無い方)タイプは筋膜移植が必要で保険適応になりますが、小児期にこども病院などで手術をしているため、成人では殆どいません。

●加齢現象により筋力が弱っている方と筋肉と瞼の連結がゆるんだタイプの方は元来筋力はあるので、修復をすればよいわけです。ダメージを受けた腱膜と瞼を構成する瞼板組織を3ヶ所糸で結んで連結を強固にし、筋力がダイレクトに伝達するようにします。また同時に筋肉ごと前転(奥から引っ張りだされる)することになり、テコの原理で筋力が倍増することになります。挙筋腱膜前転法(または挙筋短縮法)といいます。高齢者では挙筋腱膜前転法と同時に余剰皮膚切除を併用することが多くなります。

眼瞼下垂は額のシワを作る原因の一つ

眼瞼下垂になっていると、目を開けようとして眼瞼挙筋を収縮させても瞼を充分に開けられません。
視野が狭くては生活しにくいので、無意識のうちに(代償的に)オデコの筋肉(前頭筋)を使って、瞼を持ち上げて目を必死で開けようとします
その為、額にはシワが寄せ、眉毛も拳上されるので目と眉毛の距離が離れます。中高年になると個人差はあれ、額にシワがより目と眉毛が離れるのはそのためです。
また我々東洋人は一重まぶたが圧倒的に多く、一重まぶたの人は程度の差こそあれ眼瞼下垂ですので、若い人でも額にシワがより目と眉毛の距離が離れているのです。

眼瞼下垂の改善が全身への好影響に

容貌的な問題だけではなく機能的な問題としてオデコの筋肉(前頭筋)を酷使するために頭痛、肩こり、イライラ、慢性疲労、うつなどの症状も発症します。
例えばオフィスでパソコンを長時間使う仕事の人は前頭筋を酷使するために午後になると頭痛・肩こりの症状がでてきます。頭痛、肩こり、うつはその代表的な症状で、それだけでなく、趣味は読書、散歩、ガーデニングとおっしゃる方の多くは眼瞼下垂症です。どれも下を見ている時間が長い趣味です。下を見ていると特にリラックスできるのは、前頭筋の力で腫れぼったい瞼を長時間持ち上げなくてもよいからです。
手術により、ダメージを受けた瞼膜を本来ある位置の瞼板に固定すると楽に目が開くようになり前頭筋を使う必要がなくなるので、頭痛・肩こり・慢性疲労が改善され全身がリラックスした状態となります。

まさに一石二鳥どころか一石三鳥、四鳥の劇的な効果が望めます。肩こりの原因は整形外科的な要因を除けば、殆ど眼瞼下垂から来るものです。この手術を受けた方は、今まで鍼灸やマッサージなどにお金と時間を費やしてきたので、もっと早くこの手術を受ければ良かった!とおっしゃいます。
SNSでシェアしよう!

監修者

産業医科大学卒、平成25年 神谷町皮フ科形成外科 院長に就任。一貫して皮膚科と美容外科の二つの診療を行っており、広い視野から患者様にベストな治療法を提供。

Related Posts