削皮術(アブレーション)によるタトゥー除去

【タトゥー除去 3】剥削術(アブレーション)

削皮術(アブレーション)とは、肌を削ってタトゥーを除去する方法です。レーザーでは反応しにくいカラフルな色や、広範囲のタトゥーに適用される施術です。

1. 削皮術(アブレーション)とは

削皮術(アブレーション)によるタトゥー除去
削皮術(さくひじゅつ)

アブレーションとは英語で擦り傷のことです。削皮術(さくひじゅつ)は剥削術(はくさくじゅつ)ともよばれ、肌に意図的に擦り傷をつくることで、タトゥーを除去する施術です。

やり方としては、特殊なカミソリでタトゥーの色素ごと皮膚を剥がし、擦り傷を作ってかさぶたにし、新しい皮膚ができるのを待ちます。
別の除去法である「切除術」ではインクがある深い層から削除するのに対し、「削皮術」では皮膚が再生する程度に浅く削ります。そのため、削皮術だと薄く色が残る場合があります。しかし傷の治癒とあいまって、ほとんど目立たない状態になることが多いようです。
タトゥーによっては、削皮術とレーザー、切除術を組み合わせることで、より効果的に除去できる場合があります。

施術の目安

通院回数
4~6回
 1)診察  カウンセリング・契約
 2)施術  麻酔・削皮処置・後処置
 3)術後の経過チェック・消毒処置
 4)術後の経過チェック・処置
 5)希望に応じて 追加でレーザー治療など
※クリニックや傷の治り具合によって通院回数が異なります
施術時間
トータル 3~5時間 処置 2~4時間(範囲による)
 ・局所麻酔
 ・削皮処置
 ・塗り薬塗布・後処置・安静
ダウンタイム
出血・痛み・傷口の消毒 1~4週間
 洗顔・シャワー:翌日から(患部を濡らさないように)
 入浴 : 2~6週間後(皮膚が再生したら)
 ※術後1週間ほどは傷口から浸出液がでます。消毒とガーゼ交換をこまめに。
かさぶた・ケロイド 1~2ヵ月
 ・術後は傷口が治るまで1週間おきに通院
傷痕はやけど痕(ケロイド)のように、赤くもりあがった状態になり、その後は数か月を経て徐々に落ち着きますが、最終的には擦り傷の痕として薄く残ります。
料金
1回 20万円 ~30万円 × 回数 ※5×5センチ四方の場合
1度では消えないケースも多く、その場合は追加の削皮術やレーザー治療を受ける必要があります。
上記はインターネットから収集した平均的な情報です。実際の症例やクリニックによって異なりますので、詳しくは診察にてご確認ください。

2. 削皮術はこんな人におすすめ

・広い面積を早く消したい方
・皮膚を切除したくない方
・ほかの部位の皮膚を傷つけたくない方
・カラフルでレーザーに反応しにくい色のタトゥーの方
・手術したことがわからないようにしたい方
・彫りが浅いタトゥーの方

3. 削皮術のメリット・デメリット・リスク

削皮術のメリット・デメリット・リスク

メリット

・1度の施術で広範囲のタトゥーを除去できます。
・皮膚を切除しないため、縫い縮めた部分がひきつれることがありません。
・切らないため肌に切開痕が残りません。
・術後のダウンタイム期間も自然な擦り傷のような状態なので、手術をしたことがバレにくいです。

デメリット・リスク

・真皮の深い層までは削れないため、深い部分や濃い色は、色素が残りやすい傾向にあります。
・傷痕が長期間ケロイド状になって、残る可能性があります。
・治癒後も皮膚が盛り上がった状態のまま、改善しない可能性もあります。その場合は早めに担当医師にご相談ください。
・大怪我をした後のような状態になるため、多くの場合、再生される皮膚が元通りの肌色とは若干異なります。
・術後の衛生状態などにもよりますが、傷口ができるため化膿や感染症などのリスクがあります。

深い部分などに残る色は、切除術やレーザーを併用することでかなり目立たなくすることも可能です。
詳しくは担当医師にご相談ください。

4. 削皮術についてよくある質問 Q&A

Q. お腹やお尻など、皮膚の薄い場所でもアブレーションで除去できるでしょうか?

A. 施術は可能ですが術後のダウンタイムの痛みが大きい可能性があります。
お腹やお尻は皮膚が薄いうえ、動作のたびに擦れる部位であり、術後に広い面積の傷になっているうちは、身動きがつらいかと思います。
傷が治癒してかさぶたになるまで、あまり患部に負担をかけないようにして、過ごしましょう。

その他の治療法(タトゥー除去)