「マザコン」「ファザコン」を否定的に受け取るのではなく、“親から深い愛を受けて育った”とプラスにとらえてみませんか? 考え方を変えることで、恋人との関係がきっとうまくいきます。
◆結婚願望への影響力があるのに、子どもは親を選べない
子どもは親を選べません。生まれた場所が、自分が生きて行く場所です。
よって、子どもに良い影響を与える親かどうか?は、神のみぞ知るですが、親の子育ての姿勢や心構えにより、子どもの人生がある程度左右されることは否めないでしょう。
ですから、親に対して親しみを強く表す子どもがいれば、それほど影響力ある親に育てられたということになります。誤解のないようにお伝えしますが、マザコン・ファザコンが良い悪いではなく、親の多大な影響力があったということです。影響力があるということは、その人の人生観や恋愛観にも影響力があるという意味を持ちます。
ここで、当研究所での全国10~40代女性対象のアンケート調査結果をご紹介します。
◎質問:自分が育った環境は、結婚願望に影響している?
結果:Yes 90%・No 10%
と、実に90%もの女性が「Yes」と答えています。また別の質問でも、
◎質問:自分は精神的に親に依存していると思う?
結果:Yes 59% ・No 41%
と、半数以上の女性が親に依存していると自覚しています。
自分では理解しにくい異性のことならなおさら、男性は母親を通して世の女性を、女性は父親を通して世の男性を見比べてしまってもおかしくないでしょう。
◆マザコン・ファザコンの利点
類人猿の基準からみれば、人間(ヒト)は1年も早く生まれてくる未熟児だとされています。肉体が未熟なまま世に生まれるのはとても珍しく、生まれてすぐの人間の赤ちゃんは、自分を保護し、育ててくれる大人がいなければ命を維持することすらできません。
人間は男女を「惹きつけ、結びつける」ためのシステムをカラダに組み込んでいますが、男女を「つなぎとめて置く」システムはカラダに組み込まれていないのです。そのため、男女が惹かれ合った後、男女の間に子が宿った場合、男女の歩み寄りと協力、努力なしに子育てはできません。
よって、父親や母親を尊敬し強く慕う、マザコン、ファザコン傾向にある子どもは、親の手厚い献身の元、心身ともに健全に育って来た証拠と言えるのです。
生活に支障をきたすほど親に依存するようでは考えものですが、親が子どもに対し、愛情深く接して来たことに嘘偽りはないとも言えるでしょう。
親から充分な愛を受けて育ったマザコン男性・ファザコン女性は、親から独立するときの一抹の寂しさと心の隙間を、異性との恋のドキドキで埋めようとする場合があります。ですが、その場合、異性に求めているのは恋の快感(ドキドキ)ではなく愛(精神の満たされ)です。相手に期待する気持ちも強く、親代わりの愛となると相手によってはその期待感が重いととられてしまいますし、まだまだ恋をしたい相手とはソリが合わずに関係も短命に終わり、長続きしなかったりするでしょう。
それでも、マザコン男性・ファザコン女性は親からの愛を一身に受けてきた環境や、受けとめようとする態勢など「人を愛する基盤」がすでに出来上がっている場合もあり、親から自立することを上手に学びさえすれば、他人へも深い愛を与えることができるようになるのです。その点を相手のマイナス面としてとらえずプラスになる面として理解し、受けとめる気持ちを持つことが歩み寄りのための秘訣でしょう。
◆もし、好きな人が「マザコン」だったら?
ここからは、マザコン男性を攻略するための極意をお伝えします。
まず大切なのは、「マザコンから卒業できるか?」を見極めることです。
マザコンは、自分の考えではなく母親の考え中心に物事を分別し、母親の意向のもと行動を起こすことが多くなっている状態を指します。でも、歳を重ねるにつれ、少しずつでも自分の考えで行動を起こせるよう努力していれば、何も問題ありません。
また、母親も子どもの自立に向けて少しずつ距離を起き、子どもが自分の意志で考えられるよう環境を整えるなど協力的な姿勢をとっているのであれば、なお良いと言えます。
男性は先の理由で述べたように、大なり小なり誰でもマザコンです。注目すべき点は、「マザコン状態からどう自立するか?」です。母と子、ともに子どもの社会的自立に積極的ならば、あなたはそれに加担するつもりで接すると良いでしょう。
反対に、母親が子どもに対して、または子どもが母親に依存しているようなら、自立を促すのは大変困難だと言わざるを得ません。
★注目点:男は誰でもマザコンなのが自然。「本人や母親が子どもの自立に向け努力しているか?」が、母親から卒業できるかできないかのポイント。結婚を考えているなら、母親からバトンタッチできるかが勝負どころ。
次回も引き続き、「マザコン攻略法」の大切なポイントをお伝えします。